街で見る警備員!警察から警備会社に立入監査【選任歴13年のメモ】

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街で見る警備員!警察から警備会社に立入監査【選任歴13年のメモ】

こんにちは、kenji@irohanixです。

所轄警察署の立ち入り監査を何度か経験した人は『何を聞かれるのか?何をチェックされるのか?』を知っているので心穏やかです。

しかし、最初は立ち入り監査についてどんな事をするのかわからずに戸惑った人も多いでしょう。

なかなかその場に立ち会って、立ち入り監査の状況を体験してから選任者になる人はそう多くないと思います。

だいたい前任者が退職したり定年を迎えて席が空いた時に指導教育責任者の資格を持っているからという事で選任者を仰せつかるパターンが多いと思います。

立ち入り監査は地域により、また世情により重点的にチェックする事柄が違うと思います。

私が10年ものあいだ支店や営業所で選任者をして、所轄警察署の立ち入り監査に対応してきました。そこで参考までに自分が立ち入り監査でメモしてきた内容とチェック項目をご紹介します。

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街で見る警備員!警備会社の立入監査の考え方! 【選任歴13年のメモ】

1、担当警察官の来訪時間

だいたい立ち入り監査の1か月くらい前に所轄警察署から営業所や支店の選任者宛てに連絡が来ます。そして連絡された日時に担当警察官が来ますが、その担当警察官はその日に何件も回ります。
その都合で予定時刻よりも早く来ることがあります。

だから1時間程度は余裕をもって担当警察官を待ちましょう!

2、チェック項目・チェック方法

担当警察官はチェック項目用紙を準備してきます。そしてすごいスピードでチェックを入れながら書類の確認をしていきます。これはあらかじめ確認項目が決まっているからですね。

おおまかに分けると

  • 認定事項
  • 警備員の欠格事由
  • 公安委員会に対する届出状況
  • 法定書類の備え付け状況
  • 教育の実施状況
  • 指導監督状況

以上の項目からさらに細かくチェックしていくんですね。

① 認定証の確認

更新した場合などもありますが、有効年月日くらいは事前に覚えて答えられるようにしておきましょう。

② 警備員指導教育責任者選任者の現任講習受講

現任講習は各業務につき3年に1度開催されます。
受講年月日まで聞かれます。
受講終了証はすぐに提示できるようにしておきましょう。
前任者の受けた講習の終了証も確認しておきましょう。

③服装の届け出の変更があったかどうか?

『何が届け出てあるのか?』をしっかりと確認しておきましょう。
えっ?『届出書のコピーがない』

『あいつかぁ~』と無能な前任者のせいにしてはいけません。
現在の届出事項を知らなくて選任業務は出来ません。

それを調べなかったのはあなたの責任です。

⑤護身用具一覧

こちらは備え付け書類なので、護身用具があっても無くても一覧表を作成して保管しましょう。

⑥警備員名簿

・不作為に3名分程度の警備員名簿を取り出して細かくチェックします。

・添付書類で法律上最低限必要な書面

・住民票・登記されていないことの証明書・診断書が無い場合などは『なぜ?』と聞かれます。
 法改正などで不要になった書類などもあります。明確に答えられるようにしておきましょう。

・担当警察官はそれらの書類の揃っていない警備員名簿をきちんと選びます。

・警備員名簿の写真が古いものも駄目です。『3年以内の写真』が必要です。

・『教育をするのを忘れていた隊員は警備員名簿から外しておこう』などと

誤魔化して安心している選任者はいないですよね!

⑦隊員について

・現隊員数

・従事させている業務ごとの隊員数

・外国人の数

・前回の立ち入り監査後の退職者数

・有資格者数と資格者証の写し

※隊員数・入社隊員数・退職者数などの他に営業所や支社の巡回車両の数や事務員の数なども聞かれるので事前に調べておいて一覧表にしておく事をお勧めします。

⑧契約先について

・配置基準にかかる契約先・検定合格者をどう都合しているか?
・契約前書面・契約書のチェック。取引上では常識的にあって当たり前の契約書なので法定備付書類ではなくてもチェックされます。
・営業所・支社などで契約書が保管されていない場合には『契約書は本社で保管しています』と答えられるようにしておきましょう。
それから契約後書面についてもチェックされます。
ただ、原則としては契約書のコピーでも実際に警備業務を行う営業所や支社に備え付けておきましょう。契約内容が分からなくて指導は出来ませんからね!

⑨苦情処理簿

しっかりと内容を読みますので簿冊が1枚も無いってことなどはないようにしましょう!

必ず一つや二つの苦情はありますからね!

だってそこまで完璧な警備員さんですか?

苦情対応についてはこちらを参考にご指導をどうぞ↓↓

⑩教育計画書

指でなぞりながら『教育項目・教育時間数』についてしっかりとチェックします。
9月の立ち入り監査であれば来期の教育計画書は出来上がっていなければいけません。

しっかりと新任教育・現任教育・指導計画書・指導実施確認書なども確認しておきましょう。

⑪教育実施確認書

担当警察官がだいたい5~6枚確認します。
教育を部外に委託しているかどうかの質問もされます。

⑫指導計画書

細かく中身をチェックされます。警備員の指導をきちんと月に2回とか3回とか計画しているか事前にチェックしておきましょう。

⑬指導実施確認書

案外しっかりと確認します。
例えば『現場でクレームがあった場合にはどのように対処しますか?』
現場の警備員に対して問題があれば指導しますよね!

だからその事を指導実施確認書にすれば『一石二鳥です』


えっ?『法定備付書類じゃない!』ですって?
担当警察官にそう言えばいいじゃないですか(笑)

ここまででだいたい30分弱の時間がかかります。ただし、どこかで詰まればもっと長くなります。

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立ち入り監査は信用を付けるチャンス

担当警察官の質問に答えられなかったり、書類が整然と整理されていなかったりすると選任担当の信用を失います。

担当は『この選任者で大丈夫かな?こんなトロイ人を選任者にしている警備会社は大丈夫かな?』と思います。

そう思われたら『ちょっと警備業法違反を突っついてみようかな?』という気持ちにさせてしまいます。

だいたいどこの警備会社でも『叩けばホコリが出る』状態です。
立ち入り監査は『担当警察官の信用を付けるチャンスだ』と心しましょう。

そのための留意点

  • 書類はパソコンで作り読みやすいものにしておく。
  • 警備員名簿の写真は新しいものにしておく。
  • 警備員名簿は『立ち入り監査の前に新しく作り替える』くらいの気持ちでのぞむ。
  • 予想される質問にはスラスラと答えられるように準備しておく。
  • 何よりも日ごろの選任業務をしっかりと行う事です。
  • 教育・指導懈怠、契約前書面・契約後書面の不交付が表沙汰になるのは、隊員や顧客とのトラブルがあった場合、隊員が事件を起こした場合です。

隊員や顧客が警備業法違反を警察に知らせた場合、隊員が事件を起こした場合は必ず警察の臨時立ち入り監査となります。

担当警察官は上司から『何か成果を得て来い』と指示されます。

こうなったらどんな小さな事でも警備業法違反で指示処分・営業停止処分となります。

選任者は隊員をしっかりと教育指導して、隊員の私生活に目を配り、より良い仕事をさせることが大切です。

警備業法違反となれば指導教育責任者資格は剥奪され、5年間警備員にもなれないですからね。

さらに担当警察官の立場から見たチェックリストはこちらを↓↓

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このような形で毎年1回~2回程度、所轄警察署が立ち入り監査に訪れます。いつ来ても問題ないように選任者の日々の業務を怠らないようにしないといけないですね。

今回の記事で少しでもあなたのお役に立てたら幸いです。

ご一読、有難うございました。

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